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重症花粉症の新しい治療薬ゾレアについて

花粉症(アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎)は、鼻汁、鼻つまり、目のかゆみだけでなく、倦怠感や不眠、集中力の低下も引き起こします。花粉症の治療は、抗ヒスタミン薬などの内服薬と点鼻薬、点眼薬といった局所療法を組み合わせて行います。また、舌下免疫療法というアレルゲンを毎日服用し続けることにより体質改善を目指す治療もあります。(舌下免疫療法は当院でも行っておりますが、スギ花粉の飛散時期(1~5月)には開始できません)

昨シーズンから、「ゾレア」という注射薬が重症花粉症の方に健康保険で使用できるようになりました。「ゾレア」はアレルギーを仲介する物質のひとつであるIgEをブロックすることで効果を発揮するお薬で、これまで気管支喘息や慢性蕁麻疹で使用されてきました。私も喘息患者さんに対して使用してきた経験があります。

 

「ゾレア」が使用できる花粉症患者さんは以下の条件があります。

12歳以上の方

内服薬や点鼻薬などの治療を行っても、1週間以上重い症状が続く方

血液検査でスギ特異的IgEがクラス3以上の方

血液検査で非特異的IgEが50~1300 U/mlまでの方(使用前に採血検査で確認する必要があります)

 

「ゾレア」の欠点

「ゾレア」は体重と非特異的IgEの値によって使用量が異なり、IgEの値が高い場合は使用できないこともあります。かなり高額なお薬(14812円~116588円)のであることも欠点です。また、稀ではありますがアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があるため(国内の臨床試験ではアナフィラキシー発現者はいませんでしたが、海外の喘息を対象とした臨床試験では、成人で0.1%、小児で0.2%にアナフィラキシーが生じています(ノバルティス社ホームページより))、初回注射後は院内で様子観察をさせて頂きます。

他に、めまい、疲労、失神、傾眠といった副作用も報告されており、運転をお仕事でなさる方は注意が必要です。

 

しかし、これまでの治療を最大限に行っても、鼻づまりによる睡眠障害や倦怠感でお困りの方には、是非とも試し頂きたい治療でもあります。

花粉症の症状でお困りの方は、お気軽に院長までご相談ください。